秋の養生
立秋を過ぎても、まだ暑さが残っていますが、秋分の日を境に夜が長くなり少しづつ涼しくなってきます。気温が徐々に低下し空気が乾燥して、秋を感じる時期になると虫たちの合唱が聞こえ始めます。このような気候の変化は五臓(肝・心・脾・肺・腎)に影響を与える存在で、五臓が嫌う外気のことを「五悪」といいます。漢方では「春の風を肝は嫌う、夏の熱気を心は嫌う、梅雨の湿気を脾は嫌う、秋の乾燥を肺は嫌う、冬の寒気を腎は嫌う」という外気と五臓の関係があります。
秋は肺と大腸(肺と表裏の関係)が乾燥した外気の影響を受けます。肺は乾燥した空気が苦手なので、空咳が出るようになります。大腸は潤いが不足し、腸内の水分が不足することで便秘気味になりやすくなります。老廃物が体内に滞留して腸内環境が悪化し、栄養素が吸収されづらくなります。また、有害物質が腸壁から血中にとり込まれ、さらに腸内環境は悪化します。
このような乾燥した時期と上手く付き合うには、体を潤す働きのある素材を使った料理を摂ると良いでしょう。
体に潤いを与える食材:えんどう豆、豆腐、湯葉、緑豆、オクラ、きゅうり、冬瓜、トマト、蓮根、あんず、うめ、柿、スイカ、キウイフルーツ、すもも、梨、ぶどう、メロン、桃、りんご、レモン、白キクラゲ、烏龍茶
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